品川プリンスホテルでのインターンシップを終えて。

なかけん。です。


さて、「品川プリンスホテル」でのインターンシップが終わりました。
今まで「お客様」だった目線を「従業員」の目線に変えて見たことで、また実際に体験したことで、今までの華やかなホテルのイメージとのギャップを感じました。

私が実際に体験したのは、「客室係」という業務でした。
「客室係」というと、お客様が在室されている客室に対して、オーダーされた品物を持って行くことや、客室で提供されるサービスを請け負う(?)仕事なのだろうというのが、第一印象のイメージとしてありました。
確かにそれもあるのですが、「客室係」の仕事はそれだけではありませんでした。
上述した仕事以外にも、(本来は業者が行う)清掃業務を体験したり、清掃された客室がちゃんと売れる状態であるかどうかを点検したり、ホテルに届いた品物を他のタワーに搬入したり、お客様からお預りしたお洗濯物をランドリーに出したり届けたり…など、まだまだ業務は沢山あるのですが、こうしたお客様の目には見えない業務をこなしている、言わば「裏方的な業務」でした。

しかし、「客室係」あってのホテル、言わば「客室係がなければホテルじゃない」というような感じでしょうか。
客室係がいないとホテルはどうなるのかというと…お客様へのサービスができない、お客様にお部屋を売り出せない、ホテルが成り立たないわけです。
先輩社員の方が教えてくれた言葉をそのまま借りれば、「客室係は縁の下の力持ちである」ということなんですね。
フロントやロビーサービス、ゲストリレーションといったお客様の目に付く業務だけがホテルではないんだということ、逆にお客様の目には見えない業務の方が沢山あって、それらの業務がホテルを構成し支えているということを、インターンシップを通して総じて感じました。


インターンシップをやって、一番大変だったのはランドリーを含めたオーダー業務と金庫オープンの2点でした。
オーダーというのは、そのままお客様からオーダーがあった物品や備品をお客様の元へ届けるという仕事で、一見楽そうに見えますが、(インターンシップの時期が夏休みだったこともあり)お客様からのオーダーの件数も大変多く、しかも品川は客室数も階数も多いので、客室階の6階〜37階まで行ったり来たりして、そして直接お客様と接客するために、もしかしたら何か言いがかりをつけられるのではないかと緊張していました。
金庫オープンは、清掃点検が終わった後に、最後に金庫が動作するかどうか遺失物があるかどうかというのを確認して、最終的に客室として売り出せる状態にするというお仕事です。
金庫を開けて確認するだけという一見簡単な業務ですが、これも客室数と階数が多いために次々と金庫オープンのオーダーが客室事務所から入るため、6階〜37階まで行き来して、お盆の時期には22件という数の金庫オープンをしました。
エレベーターを上がったり下がったり、階段を登ったり降りたりで、個人的には良い運動にもなりましたが、加えて事務所内に座る席もなく立ちっぱなしだったこともあって、足がパンパンになりました。

嬉しかったのは、お客様に「ありがとう」、外国人のお客様であれば「Thank you.」と言われたことでしょうか。
やはり、お客様から感謝されると本当に嬉しいですし、些細なサービスでもより一層真心をこめて丁寧にサービスしようという気持ちになります。

これでホテルの仕事がいかに大変だったか、そして楽しいかということを学ばせていただきました。
大学の学生課の方も、そして品川プリンスホテルの採用担当の方も「お盆の時期で大変だけど…」と仰っていましたが、それを身をもって体験しました。
本当に大変でしたし、時には体力のいる仕事もありました。
しかし、清掃業務に始まってサービス業務(オーダー業務、インスペクション業務等)に至るまで、10日間非常に濃い内容で、非常に充実したインターンシップとなりました。
先輩社員の方から教わったことは、ホテルという特定の場だけでなく、これから社会人になって仕事に就く上でも重要なことも含まれていました。

プリンスホテルでのインターンシップの最中、小学5年生の時に母から「あんたは将来、ホテルマンの仕事がいいんじゃない?」と言われたことを思い出しました。
業種は違いますが、サンシャイン国際水族館(現・サンシャイン水族館)にて、施設でのお客様の誘導やショーの監視員というアルバイトをやった時は、本当に楽しかったですし、こうした「お客様にサービスする仕事に就けたらな」と感じていましたが、今回のインターンシップによって、益々その気持を強めることとなりました。
因みに、人事の方によると、サンシャイン水族館西武グループなんだそうです。


最後に…
既にこのブログでも取り上げたと思いますが、半年前の2月3日に紀尾井町の「グランドプリンスホテル赤坂」(3月31日閉業)を最後に探訪して以来、もう暫くプリンスホテルに行くなんて機会はないかも…と思っていましたが、まさかこうしてインターンシップで再びプリンスホテル様にお世話になるなんて思いませんでした。
これも、偶然というか奇跡的な巡り合わせなのではないかと思います。
お忙しい中、このようなインターンシップという機会を設けて下さったプリンスホテル様、西武ホールディングス様には、この場を借りて心より御礼申し上げます。